患者志向、Pts focusを掲げる製薬会社のmissionは「新しい治療を開発し、患者さんの治療アウトカムを向上させる」ことです。この図のようにY軸に治療アウトカムをとると、市場に出す新しい薬剤、治療は患者さんの治療アウトカムを既存治療より向上させなければ市場に出す意味がありません(価格が安い、服薬しやすい、なども広義のアウトカムと考えていただきたく)
SoV至上主義時代のMarketingではこのgapをパワー(量)で埋めて最大化しようとしました。
ターゲット医師に月8回訪問、接待等々…。ですのでSoV至上主義時代のMarketingの仕事はこんな感じでした。
- ターゲット施設、ターゲット医師を特定
- ターゲット施設、ターゲット医師への訪問頻度を設定
- Key message浸透のための資材の作成
- Key message浸透のための講演会など活動の計画と実施
- Key message浸透、活動KPI tracking
これらは今でも重要な仕事ですね(特にLaunchからしばらくは)
現在=Insight marketing時代に入るとCOVID-19により面会が困難に、さらにDigital channelの浸透もあり、パワーで押し通してそのgapを埋めるのが効率的ではなくなってきています。SoV至上主義時代のMarketingで書いた通り、製品メッセージが浸透して、売上の伸びがどんなした状況で
パワー(活動、DTL量…)だけではなく、Insight=顧客の本音をMarketingが理解して、「製品Xが一番いいと思いすよ…だけど。。。」に続く部分のInsightをいかにMarketingが抽出し、理解し、戦略や活動を練っていくか?それをSales含めたBrand Teamで実行していくか?がMarketingに新たに加わった仕事であり、gapを埋めて治療最大化するためにMarketingの仕事は一段レベルが上がったと思います。
現在の製薬MarketingのDirectorクラスの人たちはSoV至上主義時代の成功体験が強い人たちが多く、Insight Marketingを腹落ちできている人はまだまだ少なく、Pharma MarketingのOJT、トレーニングもいまだにInsight Marketingを腹落ちできる形で提供できていないんじゃないかなと思っています。Insight marketingを製薬Marketingに、は私がpassionを持っているところなので、色々な研修、講演を企画していきたいと思います。
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