2023年4月1日土曜日

市場調査担当者(Researcher)の役割って?

製薬会社によって、調査会社に依頼して行う市場調査(定性・定量)を誰がするかにはいくつかのパターンがありまして

  1. 市場調査担当者(Reseacher, Insight Manager)
  2. Marketing(のBrand Manager)
  3. GlobalやAPACが実施するので、日本ではやらない

などなど、色々なケースがあると思うのですが、(1)の製薬会社の社内に市場調査担当者、リサーチャーを雇っている理由は

  •  担当製品の製品戦略を理解したうえで、調査設計、報告を実施する
  • 市場調査結果を用いてForecastBusiness Decisionに活用
  • 市場調査結果を用いて、Brand Teamにプロアクティブに付加価値提供する社内コンサルタントになってほしい

 だと思いますが、実際にはなかなかそのレベルに到達していないことが多く、場合によっては市場調査担当者がTracking調査しかしておらず、定型の定量調査を定期的に実施し、報告するだけで、「それなら市場調査担当者がいなくてもいいのではないか?」というような事例も散見されます。

多くの製薬会社に市場調査担当者(Researcher, Insight manager)に業務を行っていますが、製薬業界の市場調査は職人っぽい「習うより慣れろ」な面があり、なかなか体系だてた「製薬市場調査」の研修が行われていないことが多いと思います。

2010年くらいから顕著に感じているのですが、米国が先行して、調査会社がコンサルティング機能を強化→製薬会社のReseacherやBrand Managerが行ってきた仕事、具体的には市場分析やブランド戦略の立案まで含めてサービスを提供する時代になってきました。一方で日本の調査会社でそこまでのサービスを提供する会社は少なくて、粛々と製薬会社から発注された市場調査を実施、分析、報告書を納品しているのが現状です。

肌感覚ですが、日本の製薬会社にいる市場調査担当者には大きく分けて2パターンありまして

  1. 市場調査職人=ずっと市場調査をやり続けている人
  2. Job rotationの中で市場調査を担当(数年でMarketingなどに異動)
(1)の市場調査職人の方には、なかには10年前の市場調査の方法にこだわって、Insight時代の市場調査であり

顧客の本音=Insightを引き出す調査(定性・定量ともに)
MKTG戦略立案に役立つ調査

を企画運営して、Brand Teamの中核となっている市場調査担当者が少ないな、という印象があります。別の記事でも述べますが、どうもSoV至上主義の、古式ゆかしいATU調査、Tracking調査の手法にこだわって、今の時代に調査をUpgradeできていないひとたちが一定数いるのは残念なことです。正直「それなら市場調査担当者がいなくてもいいのではないか?直接Marketingが調査会社に発注してもいいのでは?」というような事例もあります。 

私自身は、製薬会社でResearcherだけではなくMarketingForecastの経験も多く有するのですが、市場調査は私が一番好き、かつ得意な業務なので、日本の製薬会社の市場調査担当者、リサーチャー、Insight Managerがもっともっとスキルアップして、ProactiveにBrand Teamに貢献していく人材を育てていきたいと思ってています。

御社の市場調査担当者でこんなことに困っていませんか?

市場調査担当者の市場調査スキルがあがらない

調査結果をビジネスニーズを調査に反映さえたらいいかが分からない(聞き方が分からない)

 

研修内容の例 

  • 今、製薬会社のリサーチャーに求められていること
  • 製品戦略を理解した調査設計と報告
  • ForecastBusiness Decisionに活用できる調査設計の方法
」御社のニーズに沿った研修を実施したしますので、お気軽にご相談ください。

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